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いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

【妄想の方法教えて】「花のノートルダム」/ジャン・ジュネ

 

花のノートルダム (光文社古典新訳文庫)

花のノートルダム (光文社古典新訳文庫)

 

 ★★★☆☆

 

何度も居眠りしながら読了。

眠気に襲われるということは退屈と感じているはずなのに、何故か気になって途中で放棄するという選択肢はありませんでした。

不思議。

 

 

物語の中に物語を作る人がいる。

解説でも書かれている通りにいわゆるメタ小説。

主人公は「ディヴィーヌ」でもよさそうだし、タイトルにもなっている「花のノートルダム」でもいい。

私はディヴィーヌや花のノートルダムの物語を綴っている「わたし」が主人公だと思って読んでいました。

 

同姓愛者と犯罪者を徹底的に描写

 とある。

同性愛にしても性描写含めかなり下品な内容になっている。

それでも嫌悪感はないし、品性がないただただ下品な下ネタには全く思えない、思わせられないところがすごい。

愛の形で、愛なんてそんなに崇高なものじゃないし、蓋を開ければ綺麗に繕っている人たちもやっていることは同じ。

 

 

「わたし」は刑務所の中で妄想で唯一の拠り所だったのだと思う。

登場人物の作り出し方、設定方法、これは私自身の普段の妄想の役にも立ちそうだから試してみよう。

現実が辛くて、「わたし」のように自分だけの物語を作って、妄想の中で生きていきたい。

たぶん、何度も居眠りしながら読んだ理由は、「わたし」の圧倒的な孤独、それにより「物語を作り出すこと」に共感を覚えたからだと思う。

 

泥棒で同性愛者だった青年ジュネは、獄中で書いたこの処女作で20世紀最大の“怪物”作家となった。

自由奔放な創作方法、超絶技巧の比喩を駆使して都市の最底辺をさまよう犯罪者や同性愛者を徹底的に描写し、卑劣を崇高に、悪を聖性に変えた、文学史上最も過激な小説。

 

 

花のノートルダム (光文社古典新訳文庫)

花のノートルダム (光文社古典新訳文庫)

 

 

泥棒日記 (新潮文庫)

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