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いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

【舞台は京都、サスペンス劇場】「月のない夜に」/岸田るり子

月のない夜に

月のない夜に

 

★★★☆☆

 

著者の作品を読むのはたぶん初めてだとう思う。

とにかく読みやすくするする読める。

難しい表現はないし、会話文も多いので読書が苦手な人でも読みやすい本。

本を読む習慣がないけれど、小説を読みたい、これから本を読む習慣をつけたい人にはいいけれど、それなりに本を読んでいる私には物足りなかった。

ストーリーも文章も。

 

 

本作の一番のポイントは魔性の女である喜代。

特別美しいわけでもないけれど、人を惹きつけるのが上手い。

更に利用出来る、つけ入ることが出来る人を見つける嗅覚がある。

若くして成功している人には、少なからず喜代のような生まれ持った才能・本能があるのだと思う。

 

 

他人の寂しさを嗅ぎわけ、やがて心を支配する女。
人はなぜ、彼女に取り込まれてしまうのか……。

 

ストーリーは最後のオチも含めて上手くまとまっているけれど、どうも古臭さが全体を漂っている。

昭和に発行された本かと思うくらい古臭い。

若い人があまり見ないであろう「サスペンス劇場」系の2時間ドラマのような作品。

書き手によってはもっと深みのあるぞくぞくする作品にもなったと思うが、著者のたんぱくな文章では心に訴えるものがなく、ただストーリーを追っているだけでした。

 

 

京都弁に関しても、こんな話し方をする人って聞いたことない。

その土地に住んだことがない人が想像する典型的な京都弁というのが、著者にとってこれだったのだろう。

「○○と違うんえ?」「~~~というわけやないんえ」とか。

”え”ってそんなにつけるか?ってくらい気になった。

 

 

ページ数のわりに一気に読んでしまえるので、あまり集中しなくても内容を理解することが出来るので、そこそこのボリュームはあるけど軽く読める本でミステリーが好きな人には向いてると思います。

 

私は著者の本はもう読まないかな。

 

本格ミステリーなら歌野晶午、希志祐介は読みごたえがあり好きです。