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いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

【狂気な愛】「春琴抄」/谷崎潤一郎

小説・エッセイ
春琴抄

春琴抄

 

★★★★★

 

私にとって初の谷崎潤一郎作品。

赤い装丁が綺麗な薄い本に、春琴と佐助の愛が重い。

一見、これ以上にないくらいお互いがお互いを求めている純愛のようにも見えるけれど、愛が深く重すぎて狂気に感じるほどだった。

限りなく共依存関係にも近い愛の形。

佐助の春琴への尽くし方は正気の沙汰ではない。

究極の愛とも言えるのかもしれないし、妄信的で狂気に満ちている依存関係にも思える。

周りが何を言おうと、春琴と佐助は幸せだったらそれは究極の愛。

 

盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助の愛と献身を描いて谷崎文学の頂点をなす作品。

単なる被虐趣味をつきぬけて、思考と官能が融合した美の陶酔の世界をくりひろげる。

 

怖いほどだけれど憧れもする。

私たちはいつも真実の愛を探して求めるけれど、それはきっと健全な関係ではないはず。

 

春琴抄

春琴抄

 

 

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