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いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「弱者はもう救われないのか」/香山リカ

弱者はもう救われないのか
by カエレバ

★★★★★

現代日本に弱者の立場になって主張してくれているのは有難い。

弱者はもう声も上げられない国になっているのではないか。

声の大きな弱者は弱者の振りをした強者だ。

強者が弱者の権利さえ奪おうとしている。

香山さんも言っていたように、弱者を救うのは宗教という土台が必要なのかもしれない。

弱者を救うのが当たり前という思想。

今の私たちは、自分のことだけ、自分さえ良ければ…、

そして、汚い強者に声を上げず、更に弱い弱者を叩く……。

頑張ればなんとななるは間違ってる。

頑張るということが出来ない、頑張るということが出来ることが生まれ持った能力の一つ。

多くの精神疾患を患った患者さんの生の声を聞いている香山さんだから、説得力のある考えだと思う。

大企業優遇の経済政策、生活保護費など社会保障費の削減、社会全体に浸透する「人の価値は稼ぎで決まる」という価値観……国による「弱者切り捨て」が進み、人々もそれを受け入れつつある日本社会。

私たちは人類が苦闘の末に獲得した「自由と公正を柱とする福祉国家」のモデルを、このまま手放してしまうのか?

古今の思想・宗教に弱者救済の根拠を探り、市場経済と多数決を乗り越える新しい倫理を模索する、渾身の論考。

弱者はもう救われないのか
by カエレバ