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いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「貧しき人々」/ドストエフスキー

貧しき人々 (光文社古典新訳文庫)
by カエレバ

★★★★★

ドストエフスキーと言えば「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」あたりが有名だが、文庫本数冊になるので一冊で読めるこちらをまずは選択。

中年のしがない下級役人マカールと、天涯孤独な娘ワルワーラ。

二人は毎日手紙で励ましあい、貧しさに耐えている。

互いの存在だけを頼りに社会の最底辺で必死に生きる二人に、ある日人生の大きな岐路が訪れる…。

著者24歳のデビュー作。

エンタメ小説も面白いけれど、どうしようもない沈んだ気持ちを少しでも救ってくれるのは、私にとってはこうした純文学なんだなとしみじみ感じた。

日本にも貧困はすぐそこまできてる、じりじり確実に近くなってくるそれを感じながら読みすすめて、決して心は晴れないけれど、今この時だけでも慰められました。

ワルワーラはあの後、強く生きていくのだと思う、そう信じたい。

なかなか強かな女の子だし。

マカールさんも善良な人だけに、心苦しくはあるけれど…。

ひとつ心穏やかに読めた部分が、ワルワーラの手記。

青年と惹かれあっていく様や、青年の父親とのエピソードが温かい。

貧しくても人と人との温もりが、本当に温かい。

訳者のあとがきも面白くて、違った読み解き方を教えてもらえた。

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