いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「小さき花々」/吉屋信子

小さき花々 (河出文庫)

小さき花々 (河出文庫)

 

 

★★★★★

 

 

何となく本屋で目についたのがこの本で、吉屋信子さんとの出会いでした。

偶然出会わせてくれたことに感謝、感謝。

 

 

花物語」の続編として連載されていた少女小説

まだ、「花物語」は読んだことがないので、絶対読みます!

 

 

 

吉屋信子さんと言えば、少女たちの友愛(=エス)の世界ですが、

そのお話は10編のうち、1番最初の「忘れぬ眉目」くらいです。

基本的に本書では、当時の貧富のさが生み出した悲しき別れが多いです。

 

 

たぶん、当時、吉屋信子さんの作品を読める環境にあった少女たちは、

裕福層の少女たちだったのでしょうね。

女学校に通うことの出来たような少女たち。

 

 

貧乏や田舎をバカにしたり、軽蔑したりする一方で、

少女たちは人の痛みに心を痛め、人の温かさに気づくようになります。

 

 

 

圭子は解き得ぬ美しい謎を抱いて、東京へ東京へと近づく、列車の窓にじっと眼を伏せたので――

あわれ、永久にこのまま別るるとも、わが忘れ得ぬ美わしの眉目(まみ)よ幸あれ……

 

(「忘れぬ眉目」)

 

とても美しく上品な文章。

 

 

「たまの話」の萬里子の言葉も好き。

 

たま。いままでの萬里子のいじわるゆるしてネ。

たまは、もう行ってしまうのネ、萬里子ナミダ……ナミダ

 

 

また必ず読み返すであろう大切な本です。

 

 

小さき花々 (河出文庫)

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わすれなぐさ (河出文庫)

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