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いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「毬子―吉屋信子少女小説選〈5〉」/吉屋信子

毬子―吉屋信子少女小説選〈5〉 (吉屋信子少女小説選 (5))
 

 

★★★★☆

 

吉屋信子さんの少女小説はとりあえず、大好き!!

時代背景も、お嬢様言葉も、少女たちの友愛も、綺麗な文章も、全部好きすぎて。

 

 

関東大震災で母を失った、みなしごの少女・毬子。

育ての親エルザの突然の帰国により引き取られた先は、人売りの大悪人!

売り飛ばされた芸者屋から逃げた毬子は心あたたかい旅芸人に拾われるが…。

波乱万丈の長編少女小説

 

 

 

吉屋信子の少女達の友愛・エスの世界はありません。

ストーリー展開が早く、波乱万丈で昼ドラのような展開を繰り広げています。

(もちろん、あのように下品な感じではない)

小公女セーラ」にもかなり近い。

 

 

 

関東大震災、円タク、見世物小屋

私の知らないこと、ものたち。

 

 

 

解説にて、

 

毬子は無力で運命に流されるだけの少女と思われるかもしれないが、

自分だけで運命を切り開き、時代を生き抜く少女だったら、

大人にとっては感動的な物語だが、少女たちにとっては、

毬子が遠い存在に思えてしまうのではないかと。

 

 

 

少し物足りなさを感じたのはここだったのか!

ご都合主義な夢物語が少女ではなくなってしまった今、物足りなく感じたのだろう。

こんなに簡単でいいの?って。

 

 

常に心の奥では夢を見ている当時の少女たちにとっては、

毬子の物語こそ救いだったのですね。

かつて「小公女セーラ」に救われたように。

辛い現実も耐えれば、きっと救ってくれる人が現れて幸せになれるんだと。

少女の儚い夢。

 

 

毬子―吉屋信子少女小説選〈5〉 (吉屋信子少女小説選 (5))
 
わすれなぐさ (吉屋信子乙女小説コレクション)

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