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いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「江戸川乱歩全集 第4巻 孤島の鬼」/江戸川乱歩

江戸川乱歩全集 第4巻 孤島の鬼 (光文社文庫)

江戸川 乱歩 光文社 2003-08-08
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by ヨメレバ

★★★★★

久々の江戸川乱歩

やっぱり面白い!!夢中で読破しました。

「孤島の鬼」と「猟奇の巣」の長編2編が収録されています。

まず、「孤島の鬼」は名作でしょ!!!!!

かなりのエログロでぞっくぞくしました。興奮止まらず。

叫びたくなるほどの興奮です。

同性愛が描かれているのもとても面白かった。

ちょっと引用。

諸戸は私の傍に突っ立って、じっと私の顔を見下していたが、ぶっきら棒に、

「君は美しい」

と云った。その刹那、非常に妙なことを云うようだけれど、私は女性に化して、そこに立っている、酔いの為に上気はしていたけれど、それ故に一層魅力を加えた、その美貌の青年は、私の夫であるという、異様な観念が、私の頭をかすめて通過ぎたのである。

所謂ノンケだと思ってる男性も、もしも美貌の青年に…

ってことになったら…

こういうのもいいかな…みたいになってしまうかもよ?

あくまで美貌の青年に限るでしょうが。

諸戸は私の腹に手をまわして、しっかり抱いていて呉れた。

真の闇で、二、三寸しか隔っていない相手の顔も見えないんだけれど、規則正しく強い呼吸が聞こえ、その暖かいいきが頬に当たった。

水にしめった洋服を通して、彼のひきしまった筋肉が緩く私を抱擁しているのが感じられた。

諸戸の体臭が、それは決していやな感じのものではなかったが、私の身近かに漂っていた。

同姓愛のことばかり言ってますが、もちろん同性愛はメインではありません!!

とてもおぞましい…おぞましいくて、震える。

エログロ…

乱歩がエログロと言われるのがこれでもかと実感出来る。

映像で見るのは勘弁してほしいが、乱歩が描くエログロ、最高である。

「孤島の鬼」については、自信を持っておすすめ出来る!!

さて、「猟奇の巣」は…

前半の面白さは、後半ではどこへやら、グダグダである。

明智小五郎が登場したのは、読者人気を稼ぐためか。

支離滅裂、行きあたりばったり感が伝わってくる。

本作に出てくる恋文が素敵だったので、引用して終わりにする。

道ならぬこととは知りながら、それ故にこそ身も世もあらず嬉しくて、あの夜のこと、君のおん身振、君のおん言の葉、細々としたる末までも、一つ一つ、繰返し心に浮かべては、その度毎に今更のように顔をあからめ、胸躍らせて居ります。お笑い下さいまし。

わたくしはあの様な愛を、あの夜というあの夜まで、嘗つて夢見たことすらなかったのでございますもの。

小娘の様に、本当に本当に、わたくし夢中でございますのよ。

でも、又いつお目もじ出来ますことやら、西と東に所を隔てました上、あなた様は御多用の身、それに道ならぬ恋の悲しさは、わたくしからお側に参ることも叶わず、つろうございます。

本当に恋というもののつらさもどかしさが、今初めて、しみじみと分かりました様に思われます。お推もじ下さいまし。

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