いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「隣の家の少女」/ジャック・ケッチャム・作/金子浩・訳

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

ジャック ケッチャム 扶桑社 1998-07
売り上げランキング : 9023
by ヨメレバ

★★★★☆

「隣の家の少女」…気になっていたものの、躊躇していた小説です。

主人公(12歳・男)は、隣の家に引っ越してきた美少女・メグに心を奪われます。

メグは両親を交通事故で亡くし、妹と共に隣の家に引き取られたわけです。

しかし、メグが折檻を受けているのを目撃。

次第に折檻どころの騒ぎではなくなっていきます。

無残に虐待され、とうとう地下室に監禁されるメグ…。

大体のあらすじが上記。

読むのを躊躇する気持ちも分かるでしょ?

虐待の恐ろしさも凄まじかったが、残酷なことへの人間の興味と快楽が恐ろしかった…。

ホラー小説の鬼才、スティーヴン・キング、絶賛。

また、原題が「THE GIRL NEXT DOORでありますが、某音楽ユニットとは何の関係もありません!!

※以下ネタバレ!!

うげえええ…。

ひたすら辛い…。

何て後味の悪い小説。希望なし、救いなし!!

少女を救いたい気持ちと、痛めつけられている人間を傍観することの好奇心と一種の快楽と…。

頭では助けなければならない、悪いことだと分かっているのに、生理的(というのもおかしいかもしれないが)な欲求と興奮を自分自身で阻止することが出来なかった主人公。

はあ、辛い…。

気持ちが分からんこともないから、読むだけで自己嫌悪に陥ります。

ベッドに横になりながら、人を傷つけるのはあんなに簡単なんだ、と考えた。

からだを傷つける必要はないんだ。

相手が大切にしてるものを思いきり蹴飛ばすだけでいいんだ。

ぼくだってその気になればできるんだ。

その通り。。。

暴力など使わなくても、人を傷つけ、絶望のどん底に陥れることなど、たやすいのよ。

本書では、暴力のかぎりがつくされてますがね。。。

「ぜひとも黙っていただきたいんです。

 あなたが、口と呼ぶ、その肥溜めを――閉じておいてほしいんですよ」

私はここに付箋を貼り付けていた…。

ルース(主犯格の女)が少女を虐待する、それに加担する少年たち。

主人公は少女を逃がそうとするが、虐待される少女を興奮しながら傍観もしていた。

助けようと思えばすぐにでも出来たのに、しなかった…。

このことについて、あとがきでスティーヴン・キングが恐ろしいことを書いている。

虐待に加担し、暴力の限りをつくした少年たちよりも、

少女を助け出し善良なキャラクターの主人公は、ただ傍観し、自分もやってみたい欲望に取りつかれるわけで、究極的に、ひとりの人間として罪が深い、と。

加担した少年たちは、言わば悪魔に心を売り渡した。

主人公は、助けたいと思いながらも、痛めつけられる少女を見て興奮する悪魔を、住まわせている(善良)な人間。

この違いか…。

スティーヴン・キングのあとがきより、

ディズニー・ピクチャーズは絶対にジャック・ケッチャムの小説を映画化しない。

当たり前や!!!!

ディズニーではないですが、映画化はされてます。

たぶん、見るに耐えられないのではないだろうか。。。

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