いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「たのしいムーミン一家」/トーベ・ヤンソン

たのしいムーミン一家 (講談社文庫 や 16-1)

トーベ・ヤンソン 講談社 1978-04-26
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by ヨメレバ

小学生の時に、講談社 青い鳥文庫のムーミンの本を持っていたのですが、あの頃、全く面白さが分からずに挫折してしまいました。

アニメのムーミンが面白かったので、小説を読んでみたいと思い、両親に買ってもらった記憶があります。

今、講談社文庫の「たのしいムーミン一家」を読んでみて、これは小学生には本当の面白さは分からないのではないかと感じましたね。

あの時、自分が挫折した理由が明確になりました。

静かで癒されるようで、人間に対する強烈な皮肉がたくさん出てきます。

これが、今読むとたまらなく面白い!

人間のバカさ加減に気づきます。

ムーミンではリトルミイが一番好きですが、本書に出てきたコレクターのヘムレンさんのキャラが面白かったです。

収集癖があるところも自分に似ていて、親近感が。

ヘムレンさんは絶望的に落ち込んでいるんです。

その理由というのが、切手を集めていて、そのコレクションが完成したのです。

持っていない切手は一枚もない、にせ切手も一枚もない、完璧なコレクションが出来た。

その途端、これから何をしたらいいか分からなくなってしまって、悩み落ち込んでいるんです。

コレクションというのは、完成してしまえばつまらないもので、必死に集めていると過程が一番楽しい。

コレクションに限らず、様々な場面でこれは当てはめることが出来そうですよね。

これは、燃え尽き症候群にも似ているのかな。

一流大学に入るために一生懸命、死ぬ気で勉強してきて、合格した途端、何を目標に生きればいいのか分からない…というような。

爆笑してしまったムーミンとスニフの会話。

「ねえ、きみ、とりかえっこしないか。きみの古るぼけたブイと、ぼくのラフィアのマットと、このひしゃくと、長ぐつとでさ。」

「おまえが死んでからね」

ムーミントロールは言いました。

何て、口の悪いムーミン。。。

ブラックジョーク??

あの成りでこの発言というのに、戦慄を覚えました。

本書を読んでいると、私たちが真剣に言い争っていることなど、本当はどうでもいいことなのだと感じる。

雨の音を聞きながら昼寝が出来たら、それは幸せなのだ。

これほどの幸せってなかなかないですよ、気づいてないだけ。

ラストの展開が最高にわくわくして幸せな気持ちになれた。

毒もたっぷりだったけど、最後に夢を見せてくれて、良かった良かった。

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★★★★★