いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「ひきこもりなんて、したくなかった」/林尚実

ひきこもりなんて、したくなかった
ひきこもりなんて、したくなかった
林 尚実

by G-Tools

引きこもりについての書籍は多数出ているが、興味はあるものの進んで読みたいという気持ちもなく…。

タイトルが元ひきこもりの著者の心からの叫びに思えたのと、カバーに「心に傷を負う者をさらに追いつめる精神医療従事者……。」という部分が気になり読むことに…。

中二で不登校になり、その後六年間ひきこもりを余儀なくされた著者の自叙伝です。

著者の中学生の頃の言動を読んでいると、正直イラッとしたんです。

自分は特別で教師や周りの生徒を見下しているようなオーラがバリバリ出てて、こりゃ本人にも問題ありだなと思ったし、もうこれ以上読みたくない、不快だとまで思った。

きっと大人の目から見て、生意気でいやな子どもだったんだろうな

やはり著者も大人になった今、そのことに気づいたみたいで…。

だからと言って、著者が全て悪いってわけじゃなくて、教師や周りの大人たちの対応も酷いです。

ひきこもっている時間…よく人は「好きなことをしている」とか「休んでいる」という解釈をするけれど、私にとってはそれはどちらでもないのです。

何も手につかないから、趣味に没頭することもできないし、自分が追いつめられているから、毎日、毎日、気が張っていて疲れはてています。

この部分はすごく分かります。

そのように周りから見られるのは辛いことであるけれど、それはある程度覚悟しておかないといけないと思う。

自分の味方でいてくれる人はごく少数であること…。

また著者は引きこもりをすると「大人になるうえでなんらかのハンデを背負ってしまうことが多いのではないでしょうか」と言っている。

これに対しても深く頷けます。

好きで引きこもりをしている人はどうか分かりませんが、このハンデというのはかなり大きなものであると思います。

学校という場所はただ勉強だけする場ではないということが、今になって解ります。

色んな人間と接しながら、集団の中で生きて行く術を学ぶ場所であるんですよね…。

著者が本書でも述べていますが、引きこもりから短期間で社会復帰出来たのは、「運が良かった」、これに尽きると思います。

不登校から引きこもりになっても頑張ればあなたも社会復帰出来るよ!ということではないです。

それでも、何かしら感じるものがあれば本書を読む価値があったのではないでしょうか。

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★★★☆☆