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いちいち本レビュー

たんたんと本の感想を書いていくブログ。書評よりもっと軽いメモみたいなもの。

「江戸川乱歩全集 第3巻 陰獣」/江戸川乱歩

江戸川乱歩

江戸川乱歩全集 第3巻 陰獣 (光文社文庫)
江戸川乱歩全集 第3巻 陰獣 (光文社文庫)
江戸川 乱歩

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一つ前に読んだ「江戸川乱歩全集 第11巻 緑衣の鬼」は長編が二編収録されていましたが、今回は短編がたくさん収録されており、「後一つ読んだら終わりにしよう」と何度も思いながらも、止められなくて次々に読んでしまいました。

江戸川乱歩と言えば”少年探偵団”や”明智小五郎”に代表されるように探偵小説と思われている方もいるでしょうが、短編の怪奇小説が凄いんですよ!!

それがこの作品にはたくさん収録されていて、しかもあの名作「芋虫」、「鏡地獄」も収録されている見逃せない内容になっているわけです。

そんなわけで、一つずつ一言感想をメモ程度に書いてみます。

■「踊る一寸法師

一寸法師が気の毒と言うか…。こういうお話はどこかであったような。

■「毒草」

後からじわ~っとくる怖さ。実話と言ってもおかしくないのがまた怖い。

■「覆面の舞踏者」

乱歩が婦人雑誌に小説を書いたのはこれが最初で最後らしいです。

オチがちょっと読めてしまいました…。

この設定は婦人雑誌の読者を想定したんだろうな。

■「灰神薬」

面白いのですが、印象に残らなかったです。

乱歩自身も「この小説の筋については別に云うことはない。」と書いています。

■「火星の運河」

天下の江戸川乱歩がこれをやっていたとは…それが一番の驚き!!

■「五階の窓」

どうなるのー?と楽しく読んでいたのだが、途中で終わってしまいます。

何故ならこれは数人の作家との連作で乱歩が書いた部分しか収録されていないからです…。

トリック、オチなどはどうなったのかは書いてありますが。

もやもやもや…。

■「モノグラム」

幸せな妄想っていいですね。時として真実を知らない方が幸せであるのですね。

■「お勢登場」

主人公の気持ちを思うと狂いそうなほど苦しくなる。。。

■「人でなしの恋」

タイトルから面白そうで一番にこれを読み始めました。

私的にはタイトル以上のお話ではなかったのが少し残念です。

■「鏡地獄」

乱歩の傑作のひとつ。すごい、凄まじい。

■「木馬は回る」

これはセンチメンタルな温かくて、ちょっと切ない、きゅーんな作品でした。好きです。

■「空中紳士」

他の作品に比べ明らかに長いので、最後に読んだのですが、最後にして良かったです。

他の作品に比べて、物凄く時間がかかりました。

もっと長編の乱歩の小説を読んだ時より遥かに時間がかかった。つまり、物語に引き込まれなかった。

合作だったと後で聞くと納得がいきましたが。

乱歩作品でも人気ではないみたいです。

読者諸君、一まず銃猟服の○○(敢えて伏せておきます)と共に、自動車に乗って下さい。

こういうとこは乱歩らしくてすっごく好き!!これで読者が置いてきぼりになることはないですよね。

■「陰獣」

タイトルになるのも納得の面白さで、これまた一気読みでした。

乱歩の小説に出てくる主人公の男性がどうも可愛く愛しく思えてしまう。

好きな女性の部屋で小型の鞭を見つけた主人公がいやらしい妄想をしてしまうのとか、笑うとこでも何でもないんだろうけど、可愛く思えてしまう。これって私だけなのか。。。

■「芋虫」

これもまた乱歩の傑作であり、問題作でもあり、凄まじい作品です。

乱歩の解説もまた興味深かったです。

これは映像化は無理でしょ。

丸御末広さんが「芋虫」を漫画化して、それがなかなか高評価みたいで気になります。

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